研究実績の概要 |
本研究課題の一つである実数直線のLp空間上のフーリエマルチプライヤー作用素の単位円のLp空間上の作用素への制限が単位円のLp空間上のフーリエマルチプライヤー作用素となることは,ドリュー, スタイン, ワイス, ブルガンなど多くの研究者によって研究されてきている。このことについて最近は,線形作用素としての研究だけでなく重み付き空間や多重線形作用素への拡張として多くの研究があり,特に,2012年のカルロ,ロドリゲスの研究や2014年のロドリゲスの研究はその集大成ともいえる。研究代表者は,カルロ, ロドリゲスの結果を研究し,それまでの研究代表者の研究の観点から見直しし,整理した証明を論文として数学の専門雑誌に掲載予定である。研究代表者と分担者は,ラデアルな関数の空間において,分数冪積分作用素の有界性について, スタイン, ワイス, ド ナポリ,ドレリッチマン,デュラン等の論文を研究し,セントラルモレー空間との関係で研究を進めている。この研究については,ハンケル変換の関数空間との関係で,その内容を2014年度の調和解析セミナーで発表した。更に,これまで分担者と進めてきたユークリッド空間の重み付き空間上の分数冪積分作用素の有界性に関するアダムスの研究,キアレンツア,フラスカの研究などとの関係の研究を共同研究として継続している。偏微分方程式への調和解析からのアプローチについての研究代表者の方向からの研究は,今後の研究課題である。
|