研究課題/領域番号 |
26400129
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
佐藤 圓治 山形大学, 理学部, 名誉教授 (80107177)
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研究分担者 |
古谷 康雄 東海大学, 理学部, 教授 (70234903)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | Lp空間 / フーリエマルチプライヤー / 分数冪積分作用素 / アダムスの不等式 / ラデアル関数 / モレー空間 / モジュレーション空間 |
研究実績の概要 |
本研究課題の一つは,ユークリッド空間上の関数空間の一つであるLp空間の上の作用素であるフーリエマルチプライヤーの研究であった.この研究については,ドリュー,スタイン,ワイス,ブルガンなど多くの研究者たちによって研究されてきている.研究代表者は,2012年のカルロとロドリゲスロペスによるユークリッド空間上のLp空間の上のフーリエマルチプライヤーの制限が単位円上のLp空間の上のマルチプライヤーになるという結果を簡単化する別証明を与え,専門誌に発表した.次に,分数冪積分作用素についての研究では,Lp空間において,ハーディ・リトルウッド・ソボレフの不等式は,重要であり,よく知られているが,その後,スタインとワイスが特別な重みを付加した場合に,このタイプの不等式を示している.この結果を2011年にドナポリたちが,扱われる関数をラデアル関数に制限するという条件を付けることで,この不等式を改良した.研究代表者と分担者は共同研究により,この不等式をLp空間の一般化であるモレー空間で考えることによりアダムス型の不等式を得ることで,ドナポリたちの不等式を拡張することができた.更に一般化できないかと研究を継続している.また,これを専門誌へ投稿すべく準備中である.更に,関数空間の一つであるモジュレーション空間は,偏微分方程式において重要な関数空間である.この空間において,2012年に,ある作用関数が作用するかという問題があった.これを2016年にビヒマニとラトナクマルが古典的調和解析の結果を用いて,ある場合に解決した.関連する問題については,研究代表者と連携研究者が共同研究を行い,同様の結果が成立することを示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の一つであるフーリエマルチプライヤーの性質の研究については,研究代表者は,2012年のカルロとロドリゲスロペスによるユークリッド空間上のLp空間の上のフーリエマルチプライヤーの制限が単位円上のLp空間の上のマルチプライーになるという結果を簡単化する別証明を与え,専門誌に発表した.次に,分数冪積分作用素については,研究代表者と分担者の共同研究により,2011年のドナポリたちの得た不等式について,Lp空間の一般化であるモレー空間で考えることによりアダムス型の不等式を得ることで,ドナポリたちの不等式を拡張することができた.更に一般化できないかと研究を継続している.これを専門誌へ投稿すべく準備中である.また,関数空間の一つであるモジュレーション空間においては,2012年に,ある作用関数が作用するかという問題があったが,これを2016年にビヒマニとラトナクマルが古典的調和解析の結果を用いてある場合に解決した.関連する問題については,研究代表者と連携研究者が共同研究を行い,同様の結果が成立することを示した.
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今後の研究の推進方策 |
次の方針で研究課題を進める: (1)ユークリッド空間,トーラス空間の上のモレー空間,ローレンツ空間などの関数空間上の作用素の性質についての研究である. 研究代表者は,調和解析の立場から偏微分方程式などの他の分野との研究交流により研究を進める. (2)研究代表者と分担者は引き続き共同研究を継続する.特に,首都大学東京,北海道大学などの研究者と研究交流を行う. (3)代表者・分担者は調和解析に関係する研究会で,関数空間上の作用素についての関連する分野の研究者たちと研究交流を行う.
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