研究課題/領域番号 |
26400141
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
加藤 崇雄 山口大学, その他部局等, 名誉教授 (10016157)
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研究分担者 |
大渕 朗 徳島大学, ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (10211111)
柳原 宏 山口大学, 理工学研究科, 教授 (30200538)
米田 二良 神奈川工科大学, 基礎・教養教育センター, 教授 (90162065)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 閉リーマン面 / 代数曲線 / gonality 列 / Weierstrass 点 |
研究実績の概要 |
X を種数 g の閉リーマン面とする.このとき,X から 1 次元複素射影空間への射の最小次数 (degree) を X の gonality という.この拡張概念として r = 1, 2, 3, . . . に対して X から r 次元複素射影空間への射の最小次数 (degree) を d_r と表すとき (d_r) を X の gonality 列という.X が特殊な場合(hyperelliptic, bielliptic, 非特異平面 曲線等),また Brill-Noether の意味で一般の場合などでは gonality 列は既知であるが,多くの場合は未知である. 本研究では X が種数 h (g>6h-4) の閉リーマン面 Y の 2 重被覆であるとき,X の gonality 列は Y の gonality 列によって決定されることを示した.このことによって gonality 列が既知である閉リーマン面が大幅に増加した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
gonality 列が完全に分かっている閉リーマン面の例はあまり多くはない.したがって,それが分かる閉リーマン 面の例を数多く作ることが研究の手始めになる.その意味で今年度の成果は研究の進展に大きく寄与しているものと考えられる.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,2 重被覆の場合を m 重被覆 (m>2) にすること,Clifford の定理との関連を考察すること,自己同型との関連,Weierstrass 点との関連などを考察していく予定である.
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