研究課題/領域番号 |
26400149
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研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
貞廣 泰造 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (00280454)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 繰り上がり / オイラー数 / マルコフ連鎖 / decent |
研究実績の概要 |
繰り上がり過程(carries process)について研究を行った。 連携研究者である学習院大学中野史彦氏と多くの打合せ、セミナーを行った。 申請時に得られていた結果は一般化された繰り上がり過程の様々な性質がオイラー数を一般化したもので精密に記述できることであった。 これまでに得られた一般化された繰り上がり過程について、一般化対称群上に拡張された riffle shuffleと呼ばれるランダムウォークとの間の関係を明らかにした。riffle shuffleにおける一般化対称群のdecentの変化が一般化された繰り上がり過程そのものであることを全単射を構成することにより示した。これらは当初の研究の目的の主要部分であった。今後は研究の目的の残りの部分であるFoulkes指標との関係を明らかにすること、行列式過程との関係などを明らかにしていく予定である。 これらの結果を6月29日から7月3日の期間、アメリカ合衆国de Paul大学で開催された第26回International Conference on Formal Power Series and Algebraic combinatorics(FPSAC2014)において発表した。また9月7日から9月10日までStroblで開催されたSéminaire Lotharingien de Combinatoireに参加した。また得られた結果を論文誌に投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
予想していた通りの結論を定理として得ることが出来た。思っていたより問題が易しかったのかもしれない。
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今後の研究の推進方策 |
上述したように研究は予定よりも早く進展し、また更なる発展が見込まれる。今年はMITのRichard Stanley氏と議論する機会を得たので有効に活用したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は予定していた以上の海外出張を行った。予定していたPCの新規購入を来年度以降に遅らせることにしたため。
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次年度使用額の使用計画 |
昨年度、執行出来なかった額を老朽化したインクジェットプリンタの購入費用にあてる。
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