コンピュータシミュレーションの発展は、コンピュータの性能向上と共に、様々な分野に拡がりつつある。その中で、空間の離散化はシミュレーションにおいては必須であり、その善し悪しがシミュレーションの精度に直接関係する。本研究では、反応拡散系におけるパターン形成が持つ自己組織化機構の直接の応用として、複雑な領域における反応拡散系のシミュレーション結果であるパターンからメッシュを生成するという新たな方法を提案するものである。2次元領域におけるメッシュ生成の性能の高さを実証し、この方法は原理的には3次元にも拡張可能であるが、その為には3次元反応拡散パターンの理論的な研究の発展が必要となる事が鮮明となった。
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