本研究の目的は密度環境によって銀河形成の偏りが大きい宇宙年齢10億年~30億年の初期の時代に注目し広視野の観測データに基づいて初期の銀河形成過程の解明を目指すものである。代表的な高赤方偏移の大規模構造であるz=3.1 のSSA22 領域に注目し、多色素行解析、輝線強度分布解析、広視野分光観測による銀河間ガス吸収の研究、大質量銀河形成領域のすばる補償光学観測やALMA望遠鏡による詳細研究を行った。また、さらにより高赤方偏移での星形成と密度環境との関連を調べるため、銀河多色スペクトルの解析に基づく z=4 の時代の星形成銀河研究を進めた。研究成果は、15編の学術論文、8件の学会発表などで報告した。
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