研究課題
昨年度に引き続き、すざくAO9 key projectのデータを用いて銀河団電波レリック周辺領域の解析を行った。Abell 2255 銀河団については、XMM衛星のデータも用いて、レリック外縁部に衝撃波に関連した構造を見つけた。またそこから得られたマッハ数を電波観測から得られたものと比較し、粒子加速過程について議論を行った(Akamatsu et al. 2017)。RXC J1053.7+5453銀河団については、中心部も含めて初めて温度の測定を行った。またChandra衛星のデータも用いて表面輝度解析も行った。その結果、新たに接触不連続面に対応する構造を発見し、またこの銀河団はX線光度から予想されるよりも低温であることを明らかにした。これらの事実に加えて電波レリックの位置関係とから、この天体は衝突後半期の断熱膨張の時期にあることを示した(Itahana et al. 2017)。宇宙の様々状況で重要な役割を果たす磁場について、センチ波およびメートル波での電波観測研究の現状と将来展望について、PASJ誌のinvited review paperとしてまとめた(Akahori et al. 2018)。特に銀河団に関する章や理論背景や数値シミュレーションについての章の執筆において申請者は重要な貢献を行った。その他では、Abell 3395銀河団外縁部についてAbell 3391銀河団との連結領域も含めてすざくのデータを解析し、銀河間空間への重元素輸送について制限をつけたもの(Sugawara et al. 2017)、およびHSCサーベイのS16Aフィールドの明るい銀河団の多波長解析(Miyaoka et al. 2018)がある。
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すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 6件、 査読あり 6件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件)
Publications of the Astronomical Society of Japan
巻: 70 ページ: S22
10.1093/pasj/psx132
巻: 70 ページ: R2
10.1093/pasj/psx123
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
Astronomy & Astrophysics
巻: 600 ページ: A100
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巻: 69 ページ: 88
10.1093/pasj/psx095
巻: 69 ページ: 93
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