非平衡熱場の量子論の提供により、自発的対称性の破れに伴う新しい高エネルギー臨界現象を発見することを目的に研究を実施した。 自発的に対称性の破れる系の基礎理論として、ヒグスポテンシャルの振動解近傍でのスカラー場の理論の構成、強結合ゲージ理論の非摂動効果を近似的に扱うことから現れるゲージ依存性を抑える解析処方の提案等を行った。また、インフレーション期の揺らぎの成長に関して量子補正の高次項とくりこみ群による補正を解析した。さらに、新しいインフレーション模型としてゲージ相互作用する南部、ヨナ・ラシニオインフレーション模型を構築し、宇宙背景輻射の揺らぎに対して特徴的なアトラクター構造を発見した。
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