クラスターガス状態という新しい原子核の存在形態の拡がりと深さを解明するために、典型的なガス状態である12Cホイル状態に中性子が結合した13Cと、Λ粒子が結合した13ΛCの構造分析を中心に、関連課題も含めて研究を進めた。通常核とハイパー核における4体系(13C=3α+nおよび13ΛC=3α+Λ)の動力学的考察により、クラスターガス状態が両者に出現することを発見した。後者ではΛが一つのαに結合した「5ΛHe+2α」3体ガス状態が、前者では「3α+n」4体ガス状態が出現することを見出した。さらに、クラスター自由度の考慮により、13Cの1/2-状態間のC0遷移強度の問題が解決されることを明らかにした。
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