本研究は、極低温に冷却された超伝導加速空洞の姿勢位置情報を、通過させる電子ビームにより誘起される高調波から算出する方法を開発したものである。実際のビームを使用した過去の実験データではビームエネルギーが低かったため、その時に同時に存在した加速モードのフリンジ場により空洞通過ビーム軌道が複雑に曲がる。そのような複雑なビーム軌道を計算により推定するところから始め、高調波モードの電気的中心をあらかじめ計算により知っておき、ビーム励起された高調波モードを使って算出した電気的中心との絶対的な偏差を矛盾なく最小化することで空洞姿勢位置を算出する方法を開発した。
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