アナログ値読み出し素子として1ピクセルサイズ7um x 30um角330kピクセル数の評価用サンプルのテスト基板への実装および動作確認を行い、それぞれのピクセルがLED光に対し反応しているのを確認できた。が、そのデータをアナログ値読み出しの為のADCに接続するコネクタの入手に時間が掛かり研究期間内での読み出しには至らなかった。現在、アナログ値読み出しのプロトコルを開発中である。 研究期間全体では先ずシリコンピクセル検出器の静特性評価用サンプルにて総数32種類のPチャネル型、Nチャネル型トランジスタでのサイズやゲート幅を変えたピクセルのデータを取得してピクセルの違いなどを常温での評価や27℃から-50℃までの冷却時の静特性データに対しても評価することができた。これらは今後シリコンピクセル検出器を制作する上でのピクセル選択において有用である。 次に低雑音化ピクセル読み出し回路サンプルはピクセルの組み合わせを2種類ずつ組み合わせたものの5回路を同一基板内で評価できる回路で、それぞれ各ピクセルのLED光の入力に対する出力信号の出力の確認とそれらのGAINを評価することができた。また、常温から-40℃までの温度依存性に対しての出力信号の変化を各ピクセルについて評価することが出来た。これらの事から要求される入力感度によっての構成を予め決定することができる。 今後はアナログ値読み出し素子評価用サンプルのプロトコル部を動作するようにし放射線耐性及び時間分解能の確認を行い、ガンマ線の検出効率の評価をおこなって従来の検出器と比較してガンマ線の検出効率を抑制できることを実証していく。
|