研究課題
基盤研究(C)
本研究では、量子力学に基づく大型数値計算を用いて、有機分子半導体中に侵入した金属不純物原子の安定な形態と電子物性を調べた。その結果、不純物原子には半導体中に分散して分布するものとクラスターをつくるものの2種類があること、前者の不純物はイオン化していてキャリアの易動度を劣化させること、後者の不純物は電子を放出してトンネルリーク電流を発生させること等を明らかにした。これら成果は、有機半導体の不純物欠陥物理の進展をもたらし、将来のデバイス開発にも指針を与えるものである。
物性理論、表面界面物理、半導体物理、ナノサイエンス