超伝導転移温度と臨界磁場を予言するために、磁場下超伝導体に対する「超伝導の電流密度汎関数理論」を構築した。磁場下超伝導体の熱平衡状態を特徴づける基本変数として、超伝導秩序変数、常磁性電流密度の横成分、電子密度が本理論では選ばれている。本理論に基づいて具体的に数値計算を実行するために必要不可欠な交換相関エネルギー汎関数の開発も行った。交換相関エネルギー汎関数の結合定数積分表示を与えた。さらに、オリジナルの密度汎関数理論における局所密度近似の考え方を参考に、BCS理論が良い近似になっている極限において正しくBCS理論におけるギャップが再現されるような交換相関エネルギー汎関数の近似形を開発した。
|