2019年4月に共同研究者である P. Graczyk 氏(フランス,Angers 大)が来日したので、本科研費の延長を行った。Graczxyk 氏とランダム行列理論に関係する多粒子確率過程について詳しく議論することができた。また、2019年4月17日には Graczyk 氏による講演会を中央大学理工学部で開催し、さらに、4月19日には Graczyk 氏を囲んで中央大学理工学部にてミニ・シンポジウムを開催した。このミニ・シンポジウムには関連する話題を研究している、越田真史氏(中央大学学振PD)、藪奥哲史氏(千葉大学)、河備浩司氏(慶応大学)に講演をお願いした。活発に研究打ち合わせを行うことができた。Graczyk 氏との議論は、これまで1次元上の多粒子系に対して使われてきた解析手法を2次元平面(複素平面)上で定義される多粒子系に拡張できるか、という基本的な問題に関するものが主となった。特に、対称関数系の複素化の課題に関して意見交換を行った。
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