本研究では、光トラップを用いて高温微粒子を空中に静止させ、その熱放射スペクトルを観測することにより、熱放射のサイズ効果を明らかにした。 ミクロンサイズの誘電体球の場合、微粒子自体が光共振器として作用し、共振器QED効果により特定のwhispering gallery modeの周波数で熱放射の増強が起こる。熱放射スペクトルは、放射体の形・大きさ・光学定数に敏感に依存することが実験・理論両面から明らかになり、スペクトル形状から高温媒質の光学定数を測定できることが示された。さらに粒子がサブミクロンまで縮小すると、表面フォノンポラリトン共鳴が支配的になり、熱放射が単色化することが予想された。
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