豊後水道スロースリップイベント(SSE)発生域周辺の三次元比抵抗構造を明らかにすることを目的に、四国西部域において面的に広帯域Magnetotelluric(MT)観測をした。得られたMT応答について、3次元逆解析を行い、主すべり域の中央部ならびに縁辺部に低抵抗領域を検出した。縁辺部の低抵抗領域は、沈み込むフィリピン海プレートの深部から地表付近まで連続していることが確認された。 SSEの発生サイクル内での構造の時間変化検出も目的とした長周期MT連続観測について、2015年1月より京都大学防災研究所宿毛観測室において開始し、安定性の評価ならびに連続運用に関する課題を明らかにした。
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