本研究では、研究代表者が中心となって開発してきたマントル対流のシミュレーションプログラムを発展させ、プレート沈み込み帯の局所的なマントルダイナミクスに注目したシミュレーションプログラムを開発した。新たなプログラムを用いた数値シミュレーションによって沈み込んだスラブの挙動や形態の多様性の原因の検討を行い、沈み込み口である海溝の移動速度やその時間変化の重要性を指摘した。またこれと並行して、プレートテクトニクスと深く関係するマントルダイナミクスの諸問題の解明を意図したプログラムの開発やシミュレーション研究も実施し、今後の高度なシミュレーション研究に資する技術を確立することができた。
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