島根半島の中新世水冷火山弾について気孔数密度分布と孔隙率を調べ、それらがストロンボリ式噴火と同様の過程で生産されたことを明らかにした。次に、島根半島の中新世浅海底火砕丘の噴出物が火道充てん堆積物よりもかなり細粒で、火砕粒子が放出されてから定置するまでの間にさらに粉砕される可能性を指摘した。また、奥尻島勝澗山火山において、外来水に触れた高温の珪長質メルト/ガラスが水冷と水和によって破断するとともに、水が爆発的に体積膨して繰り返し発生した火砕サージの事例を見出した。これらの事例研究は、爆発的水底噴火では火道内での過程に加えて噴煙やメルトに取り込まれた外来水の果たす役割が重要であることを示す。
|