砂粒1つから,その砂粒の起源となった岩石(母岩)の生成温度圧力を見積る単鉱物地質温度圧力計の理論体系をまとめた。過去の研究例に見られる同種の地質温度圧力計を,その特性により分類し熱力学的な解釈を与えた。本来,砂粒の起源の岩石(母岩)の化学組成がわからなければ,地質温度圧力計を適用することは出来ないが,化学組成の中から互いに相関する成分を見いだして,地質温度圧力計に組み込む「暗黙の関係」型単鉱物地質温度圧力計を新たに提案した。これにより,砂粒の化学組成のみから母岩の生成条件を議論可能であることを示した。
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