火成岩試料を部分的に一軸圧縮し不均一なひずみ場を形成させると、試料の圧縮部から非圧縮部へ向けて電流が流れたり試料の表面が正に帯電したりする。これは、圧縮部で発現する正孔電荷キャリアが原因であると考えている。そこで本研究では、真空乾燥させたハンレイ岩ブロックを用いて、圧縮部の熱起電力を計測することによりゼーベック係数を求め、その正負値と圧縮による変化とから、正孔電荷キャリアの発現を判定した。また、有限要素法により圧縮した岩石試料のひずみ場をシミュレーションし、ひずみ場と電場(電荷キャリア数など)を連結させる係数を導出した。
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