乾燥ハイドロゲルを利用した氷薄膜の創成と表面解析

2016 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 26400522
• 研究機関: 明治大学
• 研究代表者: 深澤 倫子 明治大学, 理工学部, 専任教授 (40409496)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• キーワード: ハイドロゲル / 水 / 氷

研究実績の概要

宇宙空間には大量の水が存在し、生命の発生源の一つとして注目される。水は条件に応じて様々な形態をとるが、星間分子雲中の水の場合にはアモルファス氷薄膜として存在する。星間分子雲では、アモルファス氷表面上で様々な分子の合成反応が起こると考えられているが、その表面構造については研究された例がほとんどなく、明らかではない。本研究では、乾燥ハイドロゲル中に残存する水がアモルファス氷様の構造を持つことに着目し、これを用いた新たなアモルファス氷生成法の確立を目指している。本年度は、様々なポリマーを用いてゲルを生成し、ラマンスペクトルの温度依存性を解析した。この結果により、乾燥ゲル中に残存する水が形成する氷の構造の温度変化が、ポリマー種に依存して変化することを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] Structures of surface and interface of amorphous ice (2017)
  • 著者名/発表者名: Yu Kumagai and *Tomoko Ikeda-Fukazawa
  • 雑誌名: Chemical Physics Letters 巻: 678 ページ: 153-158
  • DOI: 10.1016/j.cplett.2017.04.055
  • 査読あり
• [雑誌論文] Change in hydrogen bonding structures of a hydrogel with dehydration (2017)
  • 著者名/発表者名: Ryo Naohara, Kentaro Narita and *Tomoko Ikeda-Fukazawa
  • 雑誌名: Chemical Physics Letters 巻: 670 ページ: 84-88
  • DOI: 10.1016/j.cplett.2017.01.006
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Hydrothermal synthesis of single-crystal-tristrontium phosphate particles (2017)
  • 著者名/発表者名: Akihiro Ishida, Shigeo Hori, Toshihiko Tani, Tomoko Ikeda-Fukazawa, and *Mamoru Aizawa
  • 雑誌名: Journal of the European Ceramic Society 巻: 37 ページ: 351-357
  • DOI: 10.1016/j.jeurceramsoc.2016.07.004
  • 査読あり
• [雑誌論文] Chemical State of Nitrogen in Nitrogen-Doped Hydroxyapatite Ceramics with Enhanced Bioactivity (2017)
  • 著者名/発表者名: Ryota Namiki, Takuya Suyama, Chihiro Izawa, Tomoko Ikeda-Fukazawa, Michiyo Honda, Tomoaki Watanabe, *Mamoru Aizawa
  • 雑誌名: Key Engineering Materials 巻: 720 ページ: 215-218
  • DOI: 10.4028/www.scientific.net/KEM.720.215
  • 査読あり
• [雑誌論文] Phase Transition Dynamics of Three Types of Water within Poly-N,N-dimethylacrylamide Hydrogels (2016)
  • 著者名/発表者名: Yuki Takeuchi and *Tomoko Ikeda-Fukazawa
  • 雑誌名: Journal of the Physical Society of Japan 巻: 85 ページ: 114604-1-4
  • DOI: 10.7566/JPSJ.85.114604
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Molecular dynamical investigations for effect on temperature history of forsterite glass (2016)
  • 著者名/発表者名: *Tomoko Ikeda-Fukazawa
  • 雑誌名: Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan 巻: 23 ページ: 130-135
  • 査読あり
• [学会発表] Poly-(acrylamide-co-dimethylacrylamide) ハイドロゲルの網目構造における高分子組成比依存性 (2017)
  • 著者名/発表者名: 東輝, 田畑麻友, 相澤守, 深澤倫子
  • 学会等名: 日本化学会第97春季年会
  • 発表場所: 慶應義塾大学（東京）
  • 年月日: 2017-03-16 – 2017-03-19
• [学会発表] 感熱応答性高分子ハイドロゲル中の水の構造における高分子側鎖の構造の効果 (2017)
  • 著者名/発表者名: 曽我部勇斗, 深澤倫子
  • 学会等名: 日本化学会第97春季年会
  • 発表場所: 慶應義塾大学（東京）
  • 年月日: 2017-03-16 – 2017-03-19
• [学会発表] 重水を含有した高分子ハイドロゲルにおける水の構造と脱水過程 (2017)
  • 著者名/発表者名: 渡辺哲平, 綿野仁, 深澤倫子
  • 学会等名: 日本化学会第97春季年会
  • 発表場所: 慶應義塾大学（東京）
  • 年月日: 2017-03-16 – 2017-03-19
• [学会発表] 昇温過程における温度応答性高分子ハイドロゲル中の水の構造変化 (2017)
  • 著者名/発表者名: 伊藤慎大郎, 深澤倫子
  • 学会等名: 日本化学会第97春季年会
  • 発表場所: 慶應義塾大学（東京）
  • 年月日: 2017-03-16 – 2017-03-19
• [学会発表] 高分子ハイドロゲルの網目構造における高分子側鎖構造の効果 (2016)
  • 著者名/発表者名: 東輝, 田畑麻友, 相澤守, 深澤倫子
  • 学会等名: 第6回CSJ化学フェスタ2016
  • 発表場所: タワーホール船堀（東京）
  • 年月日: 2016-11-14 – 2016-11-16
• [学会発表] Poly-N,N-dimethylacrylamideハイドロゲルの脱水過程における同位体置換の効果 (2016)
  • 著者名/発表者名: 渡辺哲平, 綿野仁, 深澤倫子
  • 学会等名: 第6回CSJ化学フェスタ2016
  • 発表場所: タワーホール船堀（東京）
  • 年月日: 2016-11-14 – 2016-11-16
• [学会発表] 脱水に伴う Poly (N-isopropylacrylamide) ハイドロゲル中の水の構造変化 (2016)
  • 著者名/発表者名: 曽我部勇斗，深澤倫子
  • 学会等名: 第6回CSJ化学フェスタ2016
  • 発表場所: タワーホール船堀（東京）
  • 年月日: 2016-11-14 – 2016-11-16
• [学会発表] X線回折法及び第一原理法を用いた高分子ハイドロゲルの構造解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 猶原諒，成田健太郎，深澤倫子
  • 学会等名: 第25回ポリマー材料フォーラム
  • 発表場所: 名古屋国際会議場（名古屋）
  • 年月日: 2016-11-10 – 2016-11-11
• [学会発表] ラマン分光法を用いたポリマーハイドロゲルにおける中の水の構造のにおけるポリマー側鎖依存性の構造の効果に関する研究 (2016)
  • 著者名/発表者名: 東島 優，関根 由莉奈，深澤 倫子
  • 学会等名: 第25回ポリマー材料フォーラム
  • 発表場所: 名古屋国際会議場（名古屋）
  • 年月日: 2016-11-10 – 2016-11-11
• [学会発表] ハイドロゲル中に形成した氷の構造相転移 (2016)
  • 著者名/発表者名: 武内祐樹，深澤倫子
  • 学会等名: 第25回ポリマー材料フォーラム
  • 発表場所: 名古屋国際会議場（名古屋）
  • 年月日: 2016-11-10 – 2016-11-11
• [学会発表] Structural analysis transitions of the heating process in amorphous solid water ice during heating (2016)
  • 著者名/発表者名: Akihiro Kinjo, Rentaro Netsu, Tomoko Ikeda-Fukazawa
  • 学会等名: Workshop on interstellar Matter 2016
  • 発表場所: Hokkaido Univ. (Sapporo)
  • 年月日: 2016-10-18 – 2016-10-21
  • 国際学会
• [学会発表] Effects of ion adsorption on changes of surface structure of amorphous ice (2016)
  • 著者名/発表者名: Norifumi Hara, Riku Togashi, Yu Kumagai, Tomoko Ikeda-Fukazawa
  • 学会等名: Workshop on interstellar Matter 2016
  • 発表場所: Hokkaido Univ. (Sapporo)
  • 年月日: 2016-10-18 – 2016-10-21
  • 国際学会
• [学会発表] 欠陥を含むアモルファス氷のMD計算 (2016)
  • 著者名/発表者名: 深澤倫子
  • 学会等名: ワークショップ「紫外線照射によるアモルファス氷の液化」
  • 発表場所: 北海道大学（札幌）
  • 年月日: 2016-08-25 – 2016-08-25
• [学会発表] 宇宙における分子生成と物質進化 ～分子動力学計算によるアモルファス表面構造の解析～ (2016)
  • 著者名/発表者名: 深澤倫子
  • 学会等名: 第4回宇宙分子進化研究会
  • 発表場所: 北海道大学（札幌）
  • 年月日: 2016-07-11 – 2016-07-12
• [学会発表] 低温真空下におけるクラスレート・ハイドレートの形成メカニズム (2016)
  • 著者名/発表者名: 根津蓮太郎, 深澤倫子
  • 学会等名: 第4回宇宙分子進化研究会
  • 発表場所: 北海道大学（札幌）
  • 年月日: 2016-07-11 – 2016-07-12
• [学会発表] 分子動力学計算による氷表面の水素拡散に関する研究 (2016)
  • 著者名/発表者名: 青木雅矢, 深澤倫子
  • 学会等名: 第4回宇宙分子進化研究会
  • 発表場所: 北海道大学（札幌）
  • 年月日: 2016-07-11 – 2016-07-12
• [学会発表] 内部密度の変化に伴うアモルファス表面構造の変化 (2016)
  • 著者名/発表者名: 原典史, 深澤倫子
  • 学会等名: 第4回宇宙分子進化研究会
  • 発表場所: 北海道大学（札幌）
  • 年月日: 2016-07-11 – 2016-07-12
• [学会発表] 高分子側鎖の構造変化に伴うハイドロゲルの網目構造の変化 (2016)
  • 著者名/発表者名: 東輝，田畑麻友，相澤守，深澤倫子
  • 学会等名: 第65回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 神戸国際会議場（神戸）
  • 年月日: 2016-05-25 – 2016-05-27
• [学会発表] 脱水に伴う poly (N–isopropylacrylamide) ハイドロゲル中の水の構造変化 (2016)
  • 著者名/発表者名: 曽我部勇斗，深澤倫子
  • 学会等名: 第65回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 神戸国際会議場（神戸）
  • 年月日: 2016-05-25 – 2016-05-27
• [学会発表] Poly-N,N-dimetylacrylamide ハイドロゲルの脱水過程における同位体置換の効果 (2016)
  • 著者名/発表者名: 渡辺哲平，綿野仁，深澤倫子
  • 学会等名: 第65回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 神戸国際会議場（神戸）
  • 年月日: 2016-05-25 – 2016-05-25
• [学会発表] 低温真空下におけるヘルプガス含有二酸化炭素ハイドレートの形成メカニズム (2016)
  • 著者名/発表者名: 根津蓮太郎, 深澤倫子
  • 学会等名: 日本地球惑星科学連合2016年次大会
  • 発表場所: 幕張メッセ（千葉）
  • 年月日: 2016-05-22 – 2016-05-26
• [学会発表] アモルファス氷表面構造の密度依存性 (2016)
  • 著者名/発表者名: 原典史，富樫陸, 熊谷悠，深澤倫子
  • 学会等名: 日本地球惑星科学連合2016年次大会
  • 発表場所: 幕張メッセ（千葉）
  • 年月日: 2016-05-22 – 2016-05-26
• [学会発表] 赤外分光法によるアモルファス氷の表面構造の解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 金城彰眞，根津蓮太郎, 深澤倫子
  • 学会等名: 日本地球惑星科学連合2016年次大会
  • 発表場所: 幕張メッセ（千葉）
  • 年月日: 2016-05-22 – 2016-05-26