宇宙空間には大量の水が存在し、生命の発生源の一つとして注目される。水は条件に応じて様々な形態をとるが、星間分子雲中の水の場合にはアモルファス氷薄膜として存在する。星間分子雲では、アモルファス氷表面上で様々な分子の合成反応が起こると考えられているが、その表面構造については研究された例がほとんどなく、明らかではない。本研究では、乾燥ハイドロゲル中に残存する水がアモルファス氷様の構造を持つことに着目し、構造解析を行った。この成果として、乾燥ゲル中に残存する水の構造が、残存する水の量や温度、ポリマー種等の条件に応じて変化することが明らかなった。また、温度変化の解析により、相転移挙動が明らかになった。
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