炭素を含む揮発性成分の地球表層とマントルの間の循環過程はよく分かっていない。マントルに地球表層由来の炭素が存在するかどうかを検証するために、火山岩に含まれる炭素濃度と同位体を分析する技術開発を行った。二酸化炭素は火山岩が噴出するときに容易に脱ガスするため、ガスを保持していると考えられる海底噴出急冷ガラス試料を対象とした全岩分析と、火山岩中の斑晶に含まれるメルト包有物を対象とした局所分析を行った。この手法をマントル深部由来の海洋島玄武岩に応用した結果、一部の海洋島玄武岩には地球表層由来の炭素が含まれている可能性が示唆された。
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