固相-液相-蒸気相―プラズマ相が狭い領域で発現する重相構造プラズマにおいて,プラズマから材料へのエネルギー伝達過程を磁化プラズマガン装置を用いて調査した。アルミニウム(Al)とタングステン(W)に同一条件で生成した高熱流ヘリウム(He)パルスプラズマを照射し,材料に吸収されるエネルギー密度,プラズマ蒸気混相の動的挙動,材料表面温度計測を行った。その結果,Heパルスプラズマの70%程度(0.44 MJ/m2)がWに吸収される一方,Alに吸収されるエネルギー密度は0.15 MJ/m2にとどまり,材料表面における蒸発潜熱,黒体放射による冷却過程以上のプラズマ熱負荷の低減を確認した。
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