研究成果の概要 |
イオン液体中でNi(II)とDMSO,メタノール,アセトニトリルとの錯形成平衡を観測した。また、イオン液体と分子性液体の相互作用をIR, Raman, NMR法で明らかにした。さらに、錯形成によるイオン液体や分子性液体の電子構造変化を捉えるため軟X線吸収・発光分光法(XAS, XES)をイオン液体のN K-edgeの観測に適用した。安定度定数はDMSO >> AN > MeOHの順番で高く、イミダゾリウム環と分子性液体の水素結合は錯形成に対して顕著には寄与しないことがわかった。また、イオン液体陽イオンと陰イオンの相互作用は弱く、N原子の電子構造には大きく影響しないことを明らかにした。
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