本研究では,三角ピラミッド構造を有する三核錯体をカプセルモジュールとして用い,これをイオン液体化することでカプセル構造を動的に制御する研究を行った。架橋性5座配位子を用いて結晶性のMn(Ⅲ)2Cu(Ⅱ)ヘテロ金属三核錯体を得た。モル電気伝導度測定から本錯体は1:1電解質であることが確認された。アニオン性錯イオン構造を有するイオン性化合物であることが確認されたがイオン液体化に至らなかったため,一回り小さな類似三核錯体を用いてイオン液体化に取り組んだところ,高粘度ではあるが[Mn3(L)3(O)(MeOH)3](TFMSI)の組成を持つ磁性流体の調整に成功した。
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