今後の研究の推進方策 |
ポリチオフェン(P3HT)/フラーレン誘導体(PCBM)混合系を用いた標準的バルクヘテロ接合太陽電池について、p/n接合太陽電池と同様な実験を行い、磁気伝導効果の一般性を明らかにする。しかしながら、最近、イスラエルの研究グループ(Devir-Wolfman A. H., Khachatryan B., Gautam B. R., Tzabary L., Keren A., Tessler N., et al. Short-lived Charge-transfer Excitons in Organic Photovoltaic Cells Studied by High-field Magneto-photocurrent. Nature Communications 2014, 5: 4529.)によってバルクヘテロ接合太陽電池の類似研究が発表されたため、当初の研究計画を多少変更する必要がある。発表された論文によると、高磁場磁気伝導効果は二重項-二重項対機構に由来すると帰属されている。一方、申請者らは、上述の論文と合致しない結果を得ており、磁気伝導効果以外の新しい分析手法の開発も含めて本課題を進めてゆく。
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