研究実績の概要 |
本年度は、複雑な内部構造を有するBHJ有機太陽電池におけるキャリア動力学の解明を目的として、Poly(3-hexylthiophene) (P3HT)と[6,6]-Phenyl-C61-Butyric Acid Methyl Ester (PC61BM)からなるBHJ電池を対象に、磁気インピーダンス分光(磁場中でのIS、MIS)を用いた研究を行った。 [ITO/PEDOT:PSS/P3HT:PC61BM/Al]を定法により作成した。順バイアス電圧Voの下、素子に変調電圧(振幅10 mV、周波数f=5x10-1-1x105 Hz)を印加し、生じた変調電流を電流アンプで増幅後ロックイン検出し、複素インピーダンスZを得た。また、外部磁場中でZを計測することで、磁気伝導効果および磁気静電効果を同時に観測した。変調電場を用いる本計測法によって、直流電場で見えなかったジェミネート電子正孔対の検出に成功した。
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