コバルト触媒を用いた、テトラフルオロシクロヘキサジエンの高位置選択的ヒドロシリル化反応によって、アルコキシ基含有テトラフルオロシクロヘキサンあるいはシクロヘキセン骨格を有する高性能ネガ型液晶分子の効率的合成に成功した。特に高性能なテトラフルオロシクロヘキセン含有液晶分子に関し、理論計算を行うことで、その高性能の要因がビニルエーテル部位の平面性とフッ素原子のかさ高さに起因するアルコキシ基回転障壁の上昇に由来することを証明した。 一方、還元的脱フッ素化反応を鍵反応として、テトラフルオロシクロヘキサノン誘導体から、新規液晶分子であるジフルオロシクロヘキセノール誘導体の合成も達成できた。
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