研究課題/領域番号 |
26410100
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
幅田 揚一 東邦大学, 理学部, 教授 (40218524)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | サイクレン / 銀イオン / アロステリック |
研究実績の概要 |
複数の銀食い分子を連結して,アロステリック効果を発現するような円筒状クリプタンド型銀食い分子を合成を試みた.合成方法は,ジオキソサイクレンを出発物質として用い,エチレン架橋部位としてモノエチレンオキシド,ジエチレンオキシド,テトラエチレンオキシドを持つ3種類の化合物を合成してきたが,平成27年度にトリエチレンオキシドを持つ化合物の合成を行い,モノエチレンオキシドからテトラエチレンオキシドの鎖を持つ化合物をそろえることができた.今後は,これらの化合物を用いて,銀イオンに対する錯形成能ならびにアロステリック特性について検討を行う.
複数の銀食い分子を連結した化合物の合成に着手し,2個のサイクレンを連結した化合物を合成した.今後は,この化合物の銀イオン錯体の構造を詳細に検討し,結晶中および溶液中の錯体構造について詳細に検討を行う.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の目標通り,平成27年度に化合物の合成を行うことができた.平成28年度はこれらの化合物を用いてその構造やアロステリック特性等を検討する.
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今後の研究の推進方策 |
合成した化合物の銀錯体の構造をX線結晶構造解析,NMR,CSI等を用いて検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
試薬に係る費用がより安価ですんだため. 人件費に予定していた費用が相手方の理由により雇用できなくなり,支出しなかったため.
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は当該研究の最終年度である.新規化合物を使用して種々の測定を行うことを計画しており,化合物を大量に合成する必要がある.そのため,合成用試薬および合成用機器に係る費用が大幅に増加することが見込まれるので,次年度に繰り越した分の交付金および今年度に新たに交付される交付金の大半は合成用試薬,溶媒,器具機械類購入のために支出する予定である.
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