研究課題
本研究の目的はアルコールの光触媒変換を鍵過程とした高選択的な有機合成反応を開発することにある.具体的には1)アルコールの脱水素化,2)アミンのN-アルキル化の二反応を中心に研究を展開した.1)アルコールの脱水素化前年度の結果を踏まえて二酸化チタン系光触媒を用いる脂肪族アルコールの脱水素化を系統的に検討した.その結果,これまで困難であった単純な脂肪族一級アルコールから選択的にアルデヒドを得る脱水素化反応を見出した.詳細は次年度に発表予定である.2)アミンのN-アルキル化Ag/TiO2 光触媒を用いた N-メチル化反応を開発し,これを速報誌で報告した.さらにこの成果に基づいて必須アミノ酸の選択的な N-メチル化とアルツハイマー型認知症治療薬であるリバスチグミンの合成が可能であることを示した.
2: おおむね順調に進展している
該当年度の目標をほぼ達成したため.
当初の予定通り研究を展開させる.
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Org. Lett.
巻: 17 ページ: 2530-2533
10.1021/acs.orglett.5b01063
http://noy.chem.nagoya-u.ac.jp/
http://www3.chem.nagoya-u.ac.jp/wordpress/?p=10067