本研究では,金属ナノ粒子上に表面修飾分子による反応場を精密設計・構築することで,表面修飾分子―反応基質間の分子認識を基軸とした高活性かつ高選択的な金属ナノ粒子触媒の開発を目的として研究を行った。反応場を構築する分子としてペプチドデンドリマーを利用することで,金25原子から成る精密に分子組成の制御された金クラスターの合成に成功した。得られたペプチドデンドロンチオラート被覆金クラスターはペプチドデンドロンの形成する水素結合反応場の動的挙動に基づいて,可視光照射に応答する光触媒作用を示すことを明らかにした。
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