キラルなヒドロキシアミド置換基を有するエチレン((CH2)2)基架橋型N-ヘテロサイクリックカルベン(NHC)-Ag錯体共存在下、Cu触媒による共役付加反応において、反応基質の仕込み手順の違いによって立体選択性が反転することを発見した。 NHC-Ag錯体とCuOTfを含むTHF溶液に、エノンを加えた後ジアルキル亜鉛を加える手法では、R体の1,4-付加物が得られた(Method A)。 それに対し、Method Aと同一の触媒を含むTHF溶液に、ジアルキル亜鉛を加えた後、エノンを添加するMethod Bでは、S体の生成物を与えた。
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