種々の分野における“錯体システム”の有用なキネティクス(反応速度論)解析法に対する喫緊のニーズに応えるべく, キャピラリー電気泳動分離プロセスを“錯体システム”の「反応容器」として用いるというコンセプトに基づき“拡張型”キャピラリー電気泳動反応器(CER)の開発を行った.金属錯体の生成反応速度解析の新たな手法として,zone-passing mode CER(ZP-CER)を開発し,さらにその適用範囲を非金属錯体の生成反応系,および色素の加水分解反応系へと拡張した.さらに,温度可変型ZP-CERを開発し,これを用いて非金属錯体の生成反応における活性化パラメータを取得することに成功した.
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