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2016 年度 実績報告書

組成制御したAu-Irアロイナノクラスターの合成と分光及び電気化学特性評価

研究課題

研究課題/領域番号 26410147
研究機関静岡大学

研究代表者

宮林 恵子  静岡大学, 工学部, 准教授 (50422663)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードクラスター / Au-Ir / 微分パルスボルタモグラム / X線光電子分光
研究実績の概要

原子数レベルで緻密に制御された新規Au-Irアロイクラスターを合成し、分光および電気化学的特性を評価することで、クラスターの組成制御により近赤外領域に吸収を有する新規ナノ材料の開発を目的とし、Au-Irアロイクラスターの合成法の確立および生成物のキャラクタリゼーションを実施した。
Au/Ir前駆体比率を変えることでAu-Irアロイクラスターに含まれるIr原子数の異なるクラスターを調製した。調製したクラスターを、マトリックス支援レーザー脱離イオン化フーリエ変換イオンサイクロトロン質量分析法(MALDI FT-ICR MS)で評価した結果、前駆体比率を増加させることで、Ir原子が最大5つまで含まれるクラスターを調製することに成功した。
調製したAu-Irアロイクラスターは、MALDI FT-ICR MSで組成評価し、X線光電子分光(XPS)測定により電子状態を評価した。精製したAu-Irアロイクラスターについて、XPS測定結果を詳細に調べた結果、Ir原子はクラスター構造のステイプル部に存在することを明らかにした。Auのみからなるクラスターとの比較から、Au-IrクラスターのAu4fピークの結合エネルギーがシフトしていることから、クラスターの電子状態が異なることが示唆された。電子状態評価のため、H28年度はクラスターの精製および微分パルスボルタモグラムによる評価を実施した。Auクラスターに認められる、—1価から0価、0価から+1価、+1価から+2価への電子状態変化に加え、Au-Irクラスターでは、+2価から+3価への電子状態変化が観測された。クラスターのHOMO-LUMOを評価した結果、10mVの差が認められ、Irとの複合化により電子状態の異なるナノ材料の開発に成功し、当初の目標を達成した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 金イリジウム合金クラスターの調製と精製2017

    • 著者名/発表者名
      宮林恵子
    • 学会等名
      日本化学会第97春季年会
    • 発表場所
      慶応義塾大学日吉キャンパス(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2017-03-16 – 2017-03-16

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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