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2016 年度 実績報告書

生体由来高親水性化合物の超高性能分離のためのHPLC用カラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 26410151
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

池上 亨  京都工芸繊維大学, 分子化学系, 准教授 (20301252)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード親水性相互作用クロマトグラフィー / 新水性ポリマー / 重合修飾 / 分離性能
研究実績の概要

ヌクレオチドの分離は、HILICモードにおいては未だに挑戦的な課題である。双性イオン型のカラム6種を用いて1リン酸型のヌクレオチドの分離最適化を行なったところ、核酸部のカチオン性によって好適な分離条件(移動相中の緩衝液塩濃度、分離の温度)が異なることが示された。また、双性イオン型のカラムでも、化学修飾の違いによって堅牢な分離条件の範囲が狭いものと広いものの差があることも明らかになった。さらにカラム内外に露出しているステンレス部分がヌクレオチド分離に悪影響を与えることがわかったので、内面PEEK被覆型カラムを用いて対処できるようになった。

HILICの分離条件下で糖類のキラル分離を実現したが、その分離係数は1.02とまだまだ不十分な値である。より保持を大きくするため、キラル源としてのアミノ酸に加えて、糖鎖と相互作用するボロン酸を合わせて有するモノマーの開発を実施した。複数の合成ルートを試したところ、そのうちの多くはモノマーの分離段階での重合などにより効率的ではなかったが、アミノ酸に保護基を修飾しボロン酸部と結合する段階を先に行う手法が有効であることを見出した。まだ大量合成には至っていないが、目的物の合成には成功した。今後この分子を大量合成し、新たな固定層を開発してゆく。

テトラゾールを含むシリル化剤を開発し、シリカ粒子を化学修飾した。反応条件を種々検討したところ、表面反応率を高めた条件下では非常に高い親水性(市販のHILICカラムの1.5~2倍)の充填剤が得られた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Distinction of synthetic DL-α-tocopherol from natural vitamin E (D-α-tocopherol) by reversed-phase liquid chromatography. Enhanced selectivity of a polymeric C18 stationary phase at low temperature and/or at high pressure2016

    • 著者名/発表者名
      Yui, Yuko; Miyazaki, Shota; Ma, Yan; Ohira, Masayoshi; Fiehn, Oliver; Ikegami, Tohru; McCalley, David V.; Tanaka, Nobuo
    • 雑誌名

      Journal of Chromatography A

      巻: 1450 ページ: 45, 52

    • DOI

      10.1016/j.chroma.2016.04.076

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] Significant high retention and better selectivity of saccharides on a HILIC column, prepared by polymer-coating2016

    • 著者名/発表者名
      Tohru Ikegami, Takahiro Wakabayashi
    • 学会等名
      31st International Symposium on Chromatography
    • 発表場所
      Cork, Ireland
    • 年月日
      2016-08-28 – 2016-09-01
    • 国際学会
  • [学会発表] 親水性分子の光学分割能を実現するクロマトグラフィー分離媒体の発明2016

    • 著者名/発表者名
      池上 亨
    • 学会等名
      平成28年度新技術説明会(JST)
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2016-08-09 – 2016-08-09

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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