高分解能モードと高感度モードの両方で操作できる、実験室用・蛍光X線(XRF)分光器を開発した。これを用いて、Mn2+/Fe3+/Co2+イオンと [Fe(CN)6]3-/[Fe(CN)6]4-イオンの反応-拡散によって生じた様々な沈殿パターン(リーゼガングバンドも含む)について、Mn/Fe/Coの分布の時間変化を測定した。得られたXRF分布は、試料中の主バンドが主にプルシアンブルー類似体(PBAs)からなること、そしてそれらが調製条件に強く依存することを示した。熟成試料のXANESは、PBAsの沈殿パターンの分析に、時間分解XRFと位置分解XANESの組み合わせが強力なことを示唆した。
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