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2016 年度 実績報告書

2次元クロマトグラフィーと超高感度アミノ酸分析による翻訳後修飾の絶対定量法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 26410190
研究機関国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所

研究代表者

益田 晶子  国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (10322679)

研究分担者 堂前 直  国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, ユニットリーダー (00321787)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード2次元クロマトグラフィー / アミノ酸分析 / 翻訳後修飾アミノ酸
研究実績の概要

翻訳後修飾を受けたアミノ酸は多くの場合、未修飾の通常アミノ酸に比べ非常に量が少ない。そこで大量に存在する未修飾アミノ酸や夾雑物ピークをあらかじめ分離することで、修飾アミノ酸を精度よく選択的に検出するため、クロマトグラフィーの2次元化を行った。1 次元目にはカーボンカラムによる吸着クロマトグラフィーを用い、アミノ酸を分離・分取し、次に、回収した各フラクションのアミノ酸を蛍光誘導体化した後、2 次元目の逆相クロマトグラフィーで分離し検出することとした。サンプルはHL-60細胞から酸抽出したヒストンを用いた。ヒストンをポリアクリルアミドゲル電気泳動法(SDS-PAGE)で分離し、ポリビニリデンジフルオライド(PVDF)膜に電気的にブロッティングして膜上に転写した。このうちヒストンH3.3およびH4のバンドを切り出して加水分解後、1次元目のクロマトグラフィーにかけてフラクションを分取した。分取したサンプルの一部を蛍光誘導体化試薬である6-アミノキノリル-N-ヒドロキシスクシンイミジルカルバメート(AQC)を用いて蛍光ラベル化し、2次元目の逆相クロマトグラフィーで分離・定量を行った。比較のために、1次元目なしで加水分解後、直接AQCでラベル化し、逆相クロマトグラフィーで分離・定量を行った。その結果、2次元化することで、ヒストンH3.3からは、1次元目なしでは検出されなかったモノメチルリジンが、ヒストンH4からは、モノメチルリジンに加え、非対称ジメチルアルギニン、対称ジメチルアルギニンが検出された。このように、クロマトグラフィーを2次元化することで、1次元では夾雑物などによって検出できなかった翻訳後修飾アミノ酸を検出することに成功した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] アミノ酸分析の膜タンパク質構造解析への応用2016

    • 著者名/発表者名
      堂前直
    • 雑誌名

      アミノ酸研究

      巻: 10 ページ: 67-69

  • [雑誌論文] Structural basis for amino acid export by DMT superfamily transporter YddG2016

    • 著者名/発表者名
      Tsuchiya H, Doki S, Takemoto M, Ikuta T, Higuchi T, Fukui K, Usuda Y, Tabuchi E, Nagatoishi S, Tsumoto K, Nishizawa T, Ito K, Dohmae N, Ishitani R, Nureki O.
    • 雑誌名

      Nature

      巻: 534 ページ: 417-420

    • DOI

      10.1038/nature17991

    • 査読あり
  • [学会発表] ヒストンリジン残基の水酸化修飾の発見とDNA メチル化に関与する新しい因子の発見2016

    • 著者名/発表者名
      鵜木 元香、益田 晶子、堂前 直、 中村 祐輔、佐々木 裕之
    • 学会等名
      第16回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2016-06-09 – 2016-06-09

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公開日: 2018-01-16  

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