卑金属元素であるニッケル触媒を用いて水中の硝酸イオンを窒素ガスに変換する触媒の開発を行なった。(100)面または(111)面を相対的に多くもつニッケル粒子を調製し反応を行なったところ、窒素選択性にはそれほど差はなく本反応は構造敏感反応ではないことが明らかとなった。 一方、ニッケル微粒子調製時の温度を上昇させニッケル結晶子径を増大させると窒素選択性が向上することを見出した。また、ラネーニッケル合金を展開前に焼成しニッケル触媒の構造・結晶性を変化させることにより、転化率100%・窒素選択性40~60%程度まで向上させることに成功した。モリブデンなどの助触媒の添加により活性低下の抑制にも成功した。
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