半導体ナノ粒子(蛍光量子ドット)からなる光ナノ複合材料の光学式ガスセンサ特性を研究した。セレン化カドミウム(CdSe)系のコアと硫化亜鉛(ZnS)系のシェルからなるコアシェル型量子ドットが、室温・大気圧において、空気中のオゾンに感応して可逆な蛍光強度変化を示すことを確認した。粒径が比較的大きい赤色発光量子ドットは1~500 ppmの広い濃度範囲のオゾン検知に適しており、粒径が小さい緑色発光量子ドットは0.1 ppmまでの低濃度オゾンに対して高感度を示した。また、アルキルアミンガスに対してオゾンより低い感度で応答した。これより、蛍光量子ドットが光学式健康阻害ガスセンサ材料となることがわかった。
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