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2016 年度 実績報告書

再資源化を指向した非水電解質からのレアアースの電析に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 26410205
研究機関山口大学

研究代表者

吉本 信子  山口大学, 創成科学研究科, 教授 (30253173)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード希土類金属 / 電析 / スルホン系溶媒
研究実績の概要

磁力の強い希土類磁石の構成成分の一つであるネオジムを回収するための基礎実験として,可能な限り常温に近い温度でネオジムの電析ができるスルホン系溶媒の探索を行った。
スルホン系溶媒のうち,ジメチルスルホンはアルミニウムの電析用溶媒として使用されているため,同じ多価金属であるネオジムに適用できると考えられるが,融点が110℃前後であり電析浴として使用するには融点以上の温度にする必要があるため,安全性やエネルギーコストの点から,より低温で電析が可能な系の探索を目指した。スルホン系溶媒は,非対称系が融点が低いため,エチルメチルスルホン,エチルイソプロピルスルホンを溶媒として採用した。電解質塩については,塩化ネオジムに加えて,トリフルオロメタンスルホン酸ネオジムについても検討し,添加剤として塩化アルミニウムの添加の影響についても検討を行った。
その結果,電析皮膜として良好な皮膜を得るためには,塩化ネオジム/ジメチルスルホン系で浴温110℃で電析する必要があったが,ネオジムの回収という意味では平滑な電析皮膜ならびに金属として析出しなければならないという必要性はない。つまり,酸化ネオジムとして電析しても問題は無いということになる。スルホン系溶媒に関しては,室温で液体であるエチルイソプロピルスルホンを使用しても電析皮膜が得られないことが分かった。また,電解質塩にトリフルオロメタンスルホン酸ネオジムは塩の溶解度は高いものの電流はほとんど流れず,電析膜を得ることができなかった。さらに,塩化アルミニウム添加の効果も観測されなかった。
種々の検討を重ねた結果,塩化ネオジム/エチルメチルスルホン電解液を使用して浴温60℃で電析を行うことにより,ネオジムの回収が可能であることを見出した。

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公開日: 2018-01-16  

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