電気化学的酸化によるNADHのNAD+への円滑な変換は,代替エネルギー源として期待されている酵素バイオ燃料電池の電流密度の向上の鍵となる過程の一つであるが,NADHの電気化学的酸化は過電圧が極めて大きく生じにくい.そこで本研究では,その円滑な変換を,フラビン類をレドックスメディエーターとして用い光照射することによって行なうことを試みた.その結果,フラビン類にリボフラビンやフラビンモノヌクレオチドなどを用いることによって,NADHのNAD+への円滑な変換による光ガルバニ電池の構築に成功した.さらに,その電池性能,電池反応,酵素バイオ燃料電池への応用などについても有用な知見を得ることができた.
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