本研究では、電子アクセプターユニットと電子ドナーユニットにより形成される3つのパターンの電荷移動(CT)錯体複合膜を作製し、構造と機能の関係を明らかにした。3種類の複合膜の結果から、ドナー性とアクセプター性を持つ分子同士であれば、低分子-高分子、高分子-高分子、組み合わせによらずCT錯体膜を形成することを明らかにした。これらのCT錯体膜は、分子の立体障害、サイズの問題を考慮すれば、多様なCT錯体膜を簡単に作製可能であり、ドナー、アクセプターの組成比を調整する事で、同じロットの高分子から異なる機能を持つ複合膜を複数作製可能な方法であることを実証した。
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