高分子を結晶化すると自発的に形成される結晶と非晶の共連結構造を利用して,結晶性ブロック共重合体の非晶域をスルホン化,または分解することにより新規なプロトン交換膜,多孔質材料を創出した.プロトン交換膜のプロトン伝導度とメタノール透過性は膜の作製条件に大きな影響を受け,非晶性高分子を僅かにブレンドし,高い温度で結晶化させた膜ほど高いプロトンの選択的透過性を示した.またポリアミド/ポリエステルブロックコポリマーにおいて,ポリアミドを結晶化後にポリエステルを分解することで得られる多孔質材料の気体吸着特性はポリアミドの種類に依存することを明らかにした.
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