研究実績の概要 |
竹に脱リグニン処理を行ってからリン酸グアニジンを添加し二酸化炭素賦活を行うことで高比表面積の活性炭を作製する実験について、反応条件を詳細に調査して最適条件等を調査した。その結果をまとめて本研究の手法により高比表面積の活性炭を作製できることを学術論文で報告した(New approach for synthesis of activated carbon from bamboo, T. Tsubota, M. Morita, S. Kamimura, T. Ohno, Journal of Porous Materials, 23, 349-355 (2016))。この炭素材料の電気二重層キャパシタ電極用材料としての性能については現在論文を作成中である。 本研究を進めるなかで、竹からリグニンを選択的に除去する加熱前処理とは別に、竹の水熱処理によるヘミセルロース(キシラン)の選択的抽出を前処理として、抽出物からキシロオリゴ糖の作製と抽出後の竹から高比表面積活性炭を作製する、竹のカスケード利用を行っている。竹からヘミセルロースを選択的に除去することで有用な成分を抽出しつつ植物としての組織構造を活用した多孔質炭素材料の作製を試みている。現在、その実験を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究で提案した、竹に脱リグニン処理を行ってからリン酸グアニジンを添加し二酸化炭素賦活を行うことで高比表面積の活性炭を作製する手法について、反応条件を詳細に調査することで実証した。また、反応の最適条件等を調査して、その結果をまとめて学術論文で報告した(New approach for synthesis of activated carbon from bamboo, T. Tsubota, M. Morita, S. Kamimura, T. Ohno, Journal of Porous Materials, 23, 349-355 (2016))。
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