本研究は超音波のガイド波を用いた「骨密度の新しい定量測定技術の開発」を目的として実施したものである。(1)理論解析,数値シミュレーション,実験によって,脛骨を模擬したモデルを長手方向に伝搬するガイド波について,密度測定に利用できるガイド波モードの特定を行った。(2)アレイ信号処理法の超解像度ビームフォーミング法をベースにして,分散性を有するガイド波の位相速度を高精度に推定できるアルゴリズムを開発した。(3)ガイド波実験のデータを線形多孔質モデルで解析することで,アレイ信号処理法の性能,及び理論解析結果との整合性を確認し,「ガイド波による骨密度測定法」の適応可能範囲や問題点を明確にした。
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