もみ殻,大豆皮,あるいは落花生内皮等の植物非食部は,現在,飼料や肥料等として利用されている.近年,これらの多くは,ライスセンター,製油メーカあるいは菓子メーカ等の特定の場所にほぼ年間を通して安定的に発生しており,貯蔵や運搬の経費をかけずに入手できる状況にある.本申請者らは,これらを工業用資源ととらえ,工業的に有効利用する手法を検討している.そして,これまでに,これらを窒素雰囲気中で高温焼成して多孔質炭素粉体を得る製造法を確立してきた.本研究では,こうして得られた炭素粉体をプラスチック用の機能性添加物(フィラー)として用い, 電磁波遮へい・吸収性を有する複合材料の開発を目指す.
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