本研究では複相マグネシウム(Mg)合金における不均質構造形成過程と不均質構造の各種因子が力学特性に及ぼす影響について,長周期積層構造相(LPSO相)の体積分率の異なるLPSO型Mg-Zn-Y系合金をモデル材料として実験観察と数値解析の両面から調査した.本研究で得られた主な成果は,(i)鋳造材の変形挙動に及ぼす組織の影響,(ii)鋳造材の繰返し負荷挙動と特異な微視構造発展,(iii)鋳造材および押出材の非線形除荷挙動,(iv)格子ひずみ評価手法の開発,(v)押出材の単結晶パラメータ同定,(vi)他の複相材への展開,である.
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