研究課題/領域番号 |
26420028
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
坂根 政男 立命館大学, 理工学部, 教授 (20111130)
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研究分担者 |
伊藤 隆基 立命館大学, 理工学部, 教授 (40242581)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 低サイクル疲労 / 高温 / クリープ疲労 / 単結晶 / 超合金 |
研究実績の概要 |
1.ニッケル基単結晶超合金YH-61の十字型試験片を用いて,900℃において最大圧縮ひずみ時に保持時間を有するクリープ疲労試験を実施した.試験条件は,y方向の最大主ひずみを0.6%および0.8%で一定とし,主ひずみ比を-1,-0.5,0,0.5,1,と変化させた実験である.なお,ひずみ波形には最大圧縮ひずみ時に10分ひずみ保持時間を伴う台形波を用いた.この試験を通して,先行研究として実施した圧縮保持時間のない試験結果と併せて,保持時間が0分,10それぞれについて,クリープ疲労寿命の主ひずみ比依存性の関係を得た. 2.次いで,試験片軸方向が<110>方位の中実丸棒試験片を用いて単軸応力下での引張・圧縮低サイクル疲労験を900℃で実施し,低サイクル破損寿命の全ひずみ範囲依存性を求めた.具体的には,主ひずみ比が一定の下での破損寿命のひずみ範囲依存性の関係を通して,全ひずみ範囲や主ひずみ比が変化した場合の低サイクル破損寿命の評価式を作成した.この式による予測精度を確認するため,実験結果と同式で予測された破損寿命とを比較・検討した. 3.1および2で得た結果を統合し,圧縮保持時間が単結晶超合金の低サイクル疲労寿命に及ぼす影響を定量化した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
十字型試験片を用いたクリープ疲労試験や中実試験片を用いた単軸試験は当初の計画通り実施することが出来た.しかし,保持時間が30分および60分の実験は試験時間が長時間となるため,実施出来なかった.研究の効率化に関する課題であるので,今後,保持時間が長時間の試験が本当に必要かどうかも含めて検討する.
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今後の研究の推進方策 |
本年度の研究はほぼ順調に進んだので,とくに今後の研究の推進方策を考える必要はないかと思う.しかし,実験研究は時として,実験装置の不具合等が起こり,修理に長時間かかることもあるので,その点に留意して研究を進めたい.
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