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2016 年度 実績報告書

疲労最弱部に行う切削摩擦加工法でのナノ結晶粒層創生と局部残留応力制御

研究課題

研究課題/領域番号 26420035
研究機関大分工業高等専門学校

研究代表者

薬師寺 輝敏  大分工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (90210228)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード強ひずみ加工 / ナノ結晶粒 / 応力集中 / 回転曲げ疲労 / 表面加工 / 摩擦加工
研究実績の概要

CNC旋盤を用いた表面強ひずみ加工である摩擦加工は,旋盤による形状加工から連続的に処理が行えるため,コストアップはほとんどなく,疲労強度向上に対する効果が顕著であるが確かめられている.また前年度までの研究により,摩擦加工による強化は最表面から深さ方向に急激に弱まる傾向にあるが,切欠き材の応力分布も同様に最表面より急激に低下することから,摩擦加工による強化の効果は平滑材よりもむしろ切欠き材に効率的であり,摩擦加工は応力集中部の疲労強度向上に有効であることが明らかとなった.28年度は試験片断面に均一な応力が加わる引張り圧縮疲労強度について研究を行った.平滑試験片の場合,摩擦加工により表面強化が行われるも,内部破壊が起こるため疲労強度向上幅は16%程度と回転曲げ疲労強度と比較して低い結果となった.一方,切欠き試験片の場合は,引張圧縮疲労の場合も応力勾配があり,表面の強化は試験片全体の強化に大きく影響することが予想される.実験の結果疲労限度向上幅は20%程度になり期待を満たすものではなかった.破壊形態もフィッシュアイ破壊は観察されず,表面の強化が十分でないことが示唆された.試験片の大きさの関係で十分な摩擦加工ができていないことが原因であり.引続き研究を行う予定である.また,残留応力について詳細な研究を行った.摩擦加工によって生じたきな圧縮残留応力は,応力の繰り返初期に減少するもの安定する,その値は1500~2000MPaで十分に大きいことが明らかになった.また,この残留応力あは温度上昇とともに減少するが,表面の硬さは450℃までは維持されることが確かめられ,疲労強度に及ぼす残留応力の影響が抽出できる可能性が生まれた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] The Evaluation of Fatigue Caused by Plane-Bending Stress on Stainless Steel Using the Stacked-Coil Type Magnetic Sensor2017

    • 著者名/発表者名
      Mohachiro Oka, Terutoshi Yakushiji, and Masato Enokizono
    • 雑誌名

      43rd Annual Review of Progress in Quantitative Nondestructive Evaluation

      巻: Volume 36 ページ: 110009-1~10

    • DOI

      10.1063/1.4974687

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Bending fatigue strength of annealed 0.45% carbon steel specimens finished by cutting and rubbing technique utilizing cemented carbide tip2016

    • 著者名/発表者名
      T. Yakushiji, F. Nakagawa and M. Goto
    • 雑誌名

      International Journal of Fracture Fatigue & Wear

      巻: Vol.4 ページ: pp.146-152

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Relationship between grain growth and formation of fracture surface of ultrafine grained Cu in high-cycle fatigue2016

    • 著者名/発表者名
      M. Goto, S.Z.Han, T. Yamamoto, J. Kitamura, K. Kamil, T. Fujimura and T. Yakushiji
    • 雑誌名

      Key Engineering Materials

      巻: Vol.713 ページ: pp.147-150

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Formation mechanism of inclined fatigue-cracks in ultrafine-grained Cu processed by equal channel angular pressing2016

    • 著者名/発表者名
      M. Goto, S.Z. Han, T. Yamamoto, J. Kitamura, J.H. Ahn , T. Yakushiji, S.S. Kim, J. Lee
    • 雑誌名

      International Journal of Fatigue

      巻: Vol.92 ページ: pp. 577-587

    • 査読あり

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公開日: 2018-01-16  

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